2012/12/06

聖ニコラウスを祝う日

みなさんは、昨夜はニコラウスにチョコレートやキャンディーをらうため、玄関に靴下やブーツを用意していたでしょうか?

靴下を用意?24日じゃないの?しかも、ニコラウスって誰?

ドイツのクリスマス文化をご存じない方は、そう思われたかもしれません。
ニコラウスとは、私たちが知る「サンタクロース」のこと(そう、あのふとっちょで豊かな髭を蓄えた)。
小アジア(現在のトルコやアルメニアあたり)出身のこの聖人が、恵まれない人たちにクリスマスの前夜に贈り物を届けたという伝承は有名です。 そして、ドイツをはじめとするヨーロッパ諸国では、12月6日を聖ニコラウスの日としてお祝いをします。
一年間いい子にしていた子どもたちには、寝ている間にニコラウスがお家にやってきて、お菓子を靴下やブーツに詰めてくれるのです。


 
我が家の玄関にも、今朝ニコラウスからの素敵なお菓子のプレゼントが!





ちなみに、去年も私はニコラウスからちゃっかりといただいております。
去年の今頃、私は平和村のリハビリ施設の真上で、日本人やドイツ人、ホンデュラス人ボランティアと共に生活をしていました。

 
ドイツ人の女の子、ミリアムは私たち日本人に、
 「12月6日は聖ニコラウスの日だから、5日の夜は部屋の前に絶対ブーツか靴を置いておいた方がいいわよ!」 
と何度も言うのです。

そして前日、みんながちゃんと置いたかどうかを確認して彼女は部屋に入って行きました。

すると、次の日、私たちのブーツの前に丁寧にクリスマス仕様のナプキンが敷かれ、みかんやチョコレートが置かれているのでした。 
なんて、かわいいニコラウス☆

 







ところで、ドイツ人はクリスマス当日には贈り物はもらえないのでしょうか。

もちろん!贈り物好き(渡すのも受取るのも)のドイツ人ですから、もらえます。


ニュルンベルク クリスマスマーケット
カトリックの風習が強く残っている、南ドイツやオーストリア、スイスでは、Christkindという子どものキリストがひっそりとやって来ては、誰にも見られることなくプレゼントを置いていく、と言われています。

ちなみに、クリスマスマーケットはドイツ語でWeihnachtsmarktですが、あの有名なニュルンベルクのクリスマスマーケットのドイツ語正 式名は「Christkindlesmarkt 」です。 (Kindlはバイエルン地方の方言でKind・子どもという意味です)

なぜ、ヨーロッパには12月5日にニコラウス(サンタクロース)がやって来て、日本やアメリカには24日の深夜にやってくるのでしょう。

世界中の子どもたちにプレゼントを届けるために、サンタさんはそのお仕事を2日に分けている

と、お子さんにはお話ができますが、実際は、(歴史好きの方には面白いかと思いますが)「宗教改革」が絡んでいるらしいのです。

それまでのカトリックの伝統から断ち切るために、プロテスタントでは聖ニコラウスのお祝いを24、25日にずらしたとされています。

そして、その教えがオランダ人宣教師でありアメリカ移民によって北米大陸へ伝承されたのでしょう。

サンタクロースをめぐっては19世紀から様々な作品が描かれ、それられによって、今の赤鼻のトナカイとサンタクロースが空を飛んでプレゼントを配る聖なる夜が定着してきたのですね。

さて、私はこれからニコラウスからいただいた、チョコレートで紅茶の時間を楽しみます。

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