2011/11/06

学校にいけなかった彼

援助飛行(アインザッツ)終了。
4日には、75人の新しい子ども達がアンゴラからドイツへやってきた。このうちの約35人が平和村に滞在している(残りは空港から直接病院へ運ばれ入院した)。平和村滞在といっても、マラリアや肝炎等、感染病を持っている可能性があるということから3週間は隔離塔で過ごしている。

そのため、100人以上いたユンゲ(Junge:6歳以上の男の子)も現在70人弱に。やっぱ、楽。
そして、この前新しい子ども達の仕事分担表が出来上がったので、子どもも動く(= 住んでいるところを清潔に保つため、掃除は重要!)。

そんなこんなで、今日は8時には子ども達がやるべき仕事は終わっており、私も自分の仕事を終わらせ、建物の最上階(3階)、10歳以上の子ども達が生活する場に向かった。

これまでは、全く掃除がされてなかったりで、大声張り上げて
「これは一体なんなのよー! こんな豚小屋みたいな部屋があるかっ!」
と叱ることが多かったけど、今日はゆっくり彼らと話ができた。


◉ T少年 (アフガニスタン)
一人静かに雑誌を読んでたT。F1レーサー、ミヒャエル・シューマッハの特集があった。それを真剣に読んでいる(目を通してる?)。私もその横にチョコっと立って見ていたので、シューマッハ武勇伝をTに説明される。そんな事を話していると、なぜか彼の手術の傷跡の話に。

小さい頃、家で体に大きな火傷を負ってしまった彼の足は、今では彼の歩き方から、そんな大怪我を感じさせない。けど、よく見てみると右足の指が全くない。きっちり指がついてある左足はというと、やや小さめ。思いっきり走れるのかな。バランスはどうなんだろう。足の指ってバランスとるのに重要な要素なんじゃないかな。

この大怪我が理由で、学校にほとんど通えてなかったから、字が読めないんだ、とT。
この日彼は、ダリー語かパシュトゥー語かは私はわからなかったけれど、アフガニスタンの文字で書かれた地図をみて、読む練習をしていた。がんばれ、T!

叱ってばっかより、こうやってゆっくり話ができたから、今日はなんか幸せ。子どもに元気もらってんなー、私。

隔離塔から2週間後に出てくる新しいアンゴラキッズ。彼らともこういう時間を共有できたらな。





Photo : E少年(アフガニスタン)のドイツ入り直後の作品!未知の国での生活に戸惑っていた当時の拠り所は、お絵かき☆
人見知りなのか全く話そうとしなかった彼が、覚えたてのドイツ語を使って私にもどんどん話しかけて来るようになった。それどころか、たんまりと要求もされる。

今となっては、はにかんでた当時が想像できないくらいワンパク少年。まぁ、これも成長の証やな。

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